もしもある日
心の中にふたつの声が
聞こえてきたらどうしますか
ひとつは
もっとがんばれと急かす声
もうひとつは
ただ大丈夫だと安心させる声
これは実は
すべての人の中にある
ふたつの自分との出会いなのです
それが自我と真我という
ふたつの大切な存在です
今日はこのふたりの自分と
やさしく向き合う旅へ
ご案内させていただきます
自我というがんばり屋の自分
自我は
あなたの毎日に
いつも一緒にいる存在です
たとえば
あなたがゲームで勝ちたいとき
テストでいい点を取りたいとき
この気持ちをつくっているのが
自我なのです
例えるならば
自我はサッカーのコーチです
ゴールを決めろ
全力で走れ
負けるなと叫びます
ときには
その声に背中を押されて
がんばれることもあります
でも
がんばりすぎて
疲れてしまうこともあるのです
コーチの声が強すぎると
プレーを楽しむ心を
忘れてしまいます
真我という静かな応援者
真我とは
あなたの心の奥にいる
変わらない本当の自分です
例えるならば
真我はスタンドで
あなたを見守っている
家族のような存在です
何も言わなくても
あなたがそこにいるだけで
うれしくて誇らしくて
いつも応援してくれています
あなたが勝っても負けても
変わらずに見守っているのです
真我は言葉ではなく
ぬくもりで伝わります
安心したときの深呼吸や
夕焼けを見てホッとする感じ
それが真我のサインです
自我と真我はケンカじゃない
自我があるから
夢を持ったり努力できます
真我があるから
疲れたときに戻れる場所があります
ふたりは敵ではありません
例えるならば
自我はアクセル
真我はブレーキです
どちらかだけでは
安全に運転できません
ときには前に進み
ときには止まり
心のバランスをとってくれるのです
だから
どちらかを消そうとするのではなく
ふたりを仲よくさせることが大事です
心が迷ったときの合図
もし今
こんな気持ちになったことがあるなら
それはサインかもしれません
・なんだか焦る
・人と比べてしまう
・認められたいと苦しくなる
それは自我が少し疲れている合図です
そんなときは
いったん目を閉じて
心の奥の真我に
ただ静かに戻ってみてください
例えるならば
水のにごったコップを
そっと置いておくと
だんだん透き通ってくるように
真我に意識を向けるだけで
心がすっと落ち着いていきます
あなたはすでに光っている
この世界は
がんばった人だけが
すごいんだと教えてきます
でも
本当はちがいます
あなたは最初から
輝く光を持っています
例えるならば
星は誰かに見せるために
光っているわけではありません
ただそこにあるだけで
価値があるのです
自我にありがとうを
真我にただ戻ることを
その繰り返しが
本当の自分とつながる旅です
あなたはあなたのままで
すばらしい存在なのです